知っておきたい!水の用語集

浄水とは?RO水や天然水との違いを解説

更新日 : 2022.01.06

浄水とは?

浄水とは、ダム湖や河川の水、地下水などの原水とし、適切な浄水処理が行われた水であり、一般的には「水道水」を指します。浄水の処理過程として、まずはろ過や沈殿などで不純物を取り除いた後、塩素を注入して殺菌消毒をおこないます。
また、近年では浄水機能も上がり、通常の浄水処理に加えて、カビ臭原因物質などをオゾンの強力な酸化力で分解する「オゾン処理」、活性炭の吸着作用と活性炭に繁殖した微生物の分解作用を併用して汚濁物質を処理する「生物活性炭処理」などといった高度浄水処理をおこなうことで、より清潔でおいしい水道水が生成されています。

浄水とRO水の違いは?

浄水とRO水では、ろ過方法が異なります。
浄水の生成時には「急速ろ過」「緩速ろ過」「膜ろ過」「消毒」の4つの処理方法があります。
このうち、膜ろ過には微生物や有機物などをどこまで透過させるかによって水の浄水レベルが変わり、膜には「精密ろ過膜・限外ろ過膜・ナノろ過膜・RO膜(逆浸透膜)」の4種類があります。水道水を生成する過程では、「精密ろ過膜」や「限外ろ過膜」を使っておこなわれています。
一方、RO水で使われるろ過はRO膜(逆浸透膜)のみで、これによってほぼ不純物やミネラルがなく純粋な水分子のみの水を生成しています。そのため、水特有の味や匂いを感じることはない点で違いがあります。

浄水と天然水の違いは?

浄水と天然水の違いは、原水と処理方法にあります。
浄水の原水はダム湖や河川の水、地下水などで、それらの水を厳しい水質基準をクリアするために処理して飲用できるようにしています。
一方、天然水は特定の水源から採水された水が原水で、元々良質な水質です。さらに処理もろ過・沈殿・加熱殺菌以外の処理をしていないことが条件となっています。
さらに、浄水では塩素を複数回注入して殺菌処理をするために、カルキ臭を感じることもありますが、天然水ではそもそも塩素の注入はおこなわれていないために感じることはありません。

浄水とアルカリ水の違いは?効能は?

浄水とアルカリ水の違いは、飲むことで得られる効能の有無と処理方法です。
浄水は様々な処理をした上で水道水として供給されたり、または工業用水として使われたりしています。また、浄水には健康に良いとされる効能は特に確認されていません。

一方、アルカリ水は水道水を専用の整水器を用いて電気分解してつくられた水です。アルカリ水は日常的に飲み続けることで、慢性的な下痢や便秘、消化不良、胃腸内異常発酵、制酸、胃酸過多などといった胃腸障害の改善がみられることが証明されています。
ただし、アルカリ水は飲みすぎには注意を要するため、1日における飲料量は500~1000mLと決められています。また持病がある人で服薬をしている人は、アルカリ水では薬を飲めないので注意が必要です。

浄水器と整水器の違いは?

浄水器とは、水道水に含まれる残留塩素やトリハロメタンなどの有害物質を除去または減少させるための装置です。主に浄水場で浄水された水道水では取り切れない物質を取り除くためにつかわれます。
浄水器のろ材としては、活性炭、ろ過膜、RO膜(逆浸透膜)などがあります。活性炭では残留塩素、カルキ臭、有機物などを取り除き、ろ過膜や中空糸膜では一般細菌やカビ類、赤サビなどを除去することができます。
現在、様々なタイプの浄水器が販売されており、主なものは蛇口直結型、据え置き型、水栓一体型、アンダーシンク型、ポット型があります。

整水器(アルカリイオン整水器、家庭用電解水生成器)は、アルカリ水を生成するための専用の装置です。
浄水器は水道水を浄化して、よりおいしくするのが目的ですが、整水器は浄化した水をさらに電気分解して、おいしい上に健康にも良いとされる「電解水素水(アルカリ水、飲用アルカリ性電解水)」を生成する装置となります。
整水器で生成されるアルカリ水はPH9~10の弱アルカリ性で、電気分解によって生成された水素や水酸化カルシウムなどのミネラルが含まれています。

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