有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)とは?健康への影響や除去する方法

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有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)とは

有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)とは、主に炭素とフッ素からできた化学物質の総称です。人工的に作られたものがほとんどで、その数は4730種類以上にものぼります。水や油をはじく、熱や薬品に強いなどの性質から、泡消化剤や塗料、撥水剤、半導体の製造、フライパンに使用されるコーティング剤などに幅広く利用されてきました。

一方で、PFASは自然分解しにくく、一度生成されると自然界や人・動物の体に蓄積しやすい特性があります。「永遠の化学物質(フォーエバー・ケミカル)」とも呼ばれ、発がん性リスクとの関連も指摘されており、近年では国際的に使用禁止や規制が進んでいる物質です。

PFASには代表的なものとして、ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS・ピーフォス)や、ペルフルオロオクタン酸(PFOA・ピーフォア)の2つがあります。

PFAS(ピーファス)の摂取経路

前述のとおり、PFASは幅広い分野で製造・使用されています。あらゆる経路で私たちの体内に取り込まれている可能性がありますが、特に考えられるのは水道水と食品からの摂取です。食品については、農作物を栽培する際の土壌からの侵入、食品の包装や容器からの侵入の2つが考えられます。

ストックホルム条約で、PFOSは2009年に、PFOAは2019年に製造・使用が禁止となり、国内でも2021年までに製造と輸入を法令で禁止しています。しかし、工業製品などの使用禁止を定めても、自然界に残留する物質については問題が残されたままなのが現状です。

2021年度に実施した河川や地下水の調査では、調査対象となった31都道府県のうち13県81地点で、目標値を上回る高い濃度が検出されました。水道水によるPFASの摂取については、近年特に問題視されてきています。

2023年2月、東京都多摩地域の水道水に利用されていた井戸水からPFASが検出されたという報道があり、記憶に新しい方もいるのではないでしょうか。近年は米軍基地や工場周辺での検出が続いており、国も対策を強化しようとしています。

PFAS(ピーファス)が及ぼす健康への影響

国際がん研究機関(IARC)は、PFASの代表的な物質であるPFOAを「発がん性の恐れがある物質」に分類しました。また、欧州食品安全機関(EFSA)の報告書によると、PFOAは血清総コレステロールの増加が、PFOSは、血清総コレステロールの増加に加え、子どものワクチン接種に対する抗体反応の低下が特定されています。

ただし、日本ではまだあまり健康被害についての研究が進んでいません。どの程度の量で被害が発生するかは研究途上なのが現状です。

現時点では、PFOSやPFOAを取り込んだからといって、直ちに健康に影響があるわけではないと言えるでしょう。厚生労働省は、2020年4月、水質管理目標設定項目の位置付けを変更し、暫定目標値をPFOSとPFOAの合算値で50ng/L以下と定めました。続いて環境省も、2020年5月、PFOSとPFOAを要監視項目に位置付け、暫定指針値をPFOSとPFOAの合算値で50ng/L以下と定めています。

【参考】
環境省「水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準等の施行等について(通知)」
https://www.env.go.jp/press/files/jp/114042.pdf
厚生労働省 水質基準に関する省令の一部改正等について(施行通知)
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000615688.pdf

PFAS(ピーファス)を除去する方法

水道水に含まれるPFASを摂取しないようにするためには、スーパーやコンビニエンスストアで飲み水を購入する、PFASを除去できるウォーターサーバーを導入する方法が考えられます。

スーパーなどで飲み水を購入する

水道水を飲むのに抵抗がある方の中には、ペットボトルのお水を購入している方も多いのではないでしょうか。

ペットボトルのお水は手軽に購入できる一方で、量が多いと持ち運びが大変だったり、保管スペースの確保に困ったりすることがあります。特に夏場など消費量が増える時期には、購入の頻度が高くなるうえに、保管スペースも圧迫しがちです。

ウォーターサーバーを導入する

日本の水道水は世界でもトップレベルの安全性を確保しています。しかし、河川や地表に近い地下水を使っていることから、環境の影響をまったく受けないとは言いきれないのが事実です。

ウォーターサーバーに使われるお水は、不純物をろ過して作り出されたものであるため、品質に安心感があります。PFOSやPFOAは沸騰させても除去できないため、徹底的にろ過して取り除くことが大切なのです。

ハミングウォーターは、業界トップクラスの除去物質数を誇る浄水型ウォーターサーバーです。2段階式の浄水フィルターで、水道水に含まれる不純物をしっかり除去します。有機フッ素化合物もjis規格に基づいた試験で除去できることを確認していて、気になる方にもおすすめです。

まとめ

有機フッ素化合物PFASは化学物質の総称で、代表的なものにPFOAやPFOSが挙げられます。水道水と食品からが主な摂取経路で、健康への影響も懸念されている物質です。国をあげて問題視されているため、私たちも見逃すことはできません。

毎日使うからこそ、お水の安全性が気になる方は多くいらっしゃると思います。PFASを含め多くの物質が除去可能なハミングウォーターなら安心ですし、スーパーで購入するよりも時間や労力を削減できます。

ウォーターサーバーには多数の製品があるため、何を基準に選べば良いか悩む方もいるかもしれません。製品ごとに除去できる物質を確認し、比較検討の材料とするのもおすすめです。水の安全性が気になる方は、ハミングウォーターのある暮らしをはじめてみてはいかがでしょうか。

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