「自炊ハードルを地の果てまで下げにいく」をモットーに、ささっとラクに作れておいしいレシピを発信しているおよねさん。SNSに投稿したレシピ動画に注目が集まり、料理本を出版したり、テレビ番組に出演したりと一躍人気者に。しかし、ここまでの道のりは平坦ではなかったようで…。
およねさん
爆速レシピクリエイター
- Profile
- “爆速”で作れるレシピを紹介するInstagramやTikTokなどのSNSの総フォロワー数は約36万人※。「ヒルナンデス」ほかテレビ番組の出演も多数。近著は『やったもの勝ち!およね式手間どろぼうレシピ 』(主婦の友社)。※取材時のフォロワー数。
- Instagram @oyone.gram
SNS投稿を始めたきっかけは、夫が無職になったこと
SNSでの活動を本格的に始めたのが2022年からだとか。約2年半で、ファンも“爆速”に増えたんですね。始めたきっかけは?
2021年まではごく普通の会社に勤めるワーママでした。2人のこどもを保育園に預けて、会社に行って、終わったら大急ぎでこどものお迎えに行く…という余裕のない日々。時短で働きながら、子育てもちゃんとできているのかずっと悩んでいて、自分はこれからどういうキャリアを歩んでいけばいいんだろう、とモヤモヤした気持ちを抱えていました。
コロナ禍による会社の変化と、長女が小学校1年生になるタイミングが重なり、思いきって会社を退職することにしました。会社員という形ではなく、在宅でできるオンラインの事務職に変えて、こどもが学校から帰ってきたときに家にいられるような環境にしようと思ったからです。在宅なら負担が軽減されるかとも考えて。
けれどもそんな矢先、働き詰めだった夫が適応障害で体調を崩してしまったんです。会社に行けない状況になり、退職することに。私も会社員を辞めてしまったのに、夫は突然無職。一家のピンチだ、どうしよう!? と。
生活費のためにSNSを始めたということですか?
いいえ、そんなつもりは全然なくて。しばらくは収入ゼロでも乗り切れるぐらいの貯金と退職金があったので、お金の問題よりも、今後の生き方をどうするかということを夫と真剣に話し合いました。
そして、これからは自分の好きなことや、やりたいことをする生活にチェンジしようと。楽しめたらいいなという軽い気持ちで、お互いInstagramとTikTokを始めました。当時の感情としては、夫が少しでも前向きになれたら、というメンタルケア的な要素が大きかったと思います。
洋服が好きな夫は、ファッションの投稿をしてみようかな、と先に始めて。じゃあ、私は料理が好きだから料理の投稿にしようかなというようなノリで。日常の隙間に、好きなことを楽しむ瞬間を作ろうという計画に乗っかった感じです。
ママたちのリアルコメントが励みに
結果的に、およねさんの投稿のほうが反響が大きかったということですね。
そうなんです(笑)。「提案した夫より妻のほうがバズっちゃって、彼は大丈夫だったの?」と、周りからよく言われます(笑)。ご心配いただくのですがそれは本当に大丈夫で、夫も喜んでくれています。まさかこれが仕事につながるとは、思ってもいませんでしたけど。
およねさんといえば、ささっと作れる“爆速”レシピ動画ですよね。最初に投稿した内容は?
一番初めの投稿は、爆速でも何でもなく、ただ普通の餃子の作り方を載せました。2つ目の投稿で、余った餃子のタネを肉団子のスープにリメイクする動画を上げたのですが、それがTikTokでかなり再生されて。
その投稿にコメントがたくさんついたんですね。「我が家では余ったタネはこうしています」、「餃子の皮が余ったら○○がおすすめ」という感じで。なるほど、こういう共感される内容だとみんなが見てくれてコメントがつくのかと。その経験から、料理の困りごとを解決するような投稿に注力するようになりました。
2投稿目から手応えがあったのはすごいです。これまでの投稿で、もっともバズったのは?
「肉巻きおにぎり」の動画が、2,500万再生されました。スマホの通知が鳴り止まなくなって、私もびっくり(笑)。反応があることでどんどん面白くなってきて、動画づくりにのめり込んでいきました。
TikTokは開始1か月でフォロワーが1万を超えて、Instagramもフォロワーが次第に増えて。おかげさまで、いまは「およね」の名義で料理の仕事をさせてもらっています。
こどもを理由に、キャリアアップをあきらめていた
最近は、どんな生活をされていますか?
毎朝Voicy(音声プラットフォーム)の配信をしているので、5時半ごろに起きて収録をしています。こどもたちを送り出した後は、その日のスケジュールによってまちまち。最近はメディア系のお仕事に声をかけていただくことも増え、オーダーに沿ったレシピを考案することも多いです。その間に、SNSの投稿をしています。
キャリアチェンジして思うことは?
うーん、そうですね…。自分の生き方に対して、可能性はいくらでもあるんだと思えるようになりました。こどもを産む前は、自分のやりたいようにバリバリ仕事をして、それなりのフィードバックもあったから、そんなに不満もなかったんですよね。
けれども出産後は、時間の制限ができて、その限られた時間のなかで成果を出す自信もなかった。どんどん消極的になって、「こどもができた以上、私はキャリアアップできる可能性がないんだな」と思っていました。
心のどこかに「本当は、私はもっとできるはずなのに」という思いがあって。いまになって、ようやく自分軸で生きられている感覚というか。人生は自分次第でどんな方向にも舵を切れるんだな、と思えるようになっただけでもよかったと思います。
ハミングウォーターの導入は節約方法のひとつ
ハミングウォーターを使い始めたのも、この頃だったそうですね。
そうなんです。うちはもともと夫が家計管理をしていて、私は節約やお金の計算がすごく苦手。そんなに無駄遣いもしないけれど、収支の把握が不得意なんですよね。夫が無職になったときに初めて、「節約方法を考えないと!」とまずは家庭の収支を計算してみました。
いきなり収入がパタッと途絶えてしまったので、家の固定費と変動費を見直して、すぐにでも減らせるお金の支出を考えました。そのとき真っ先に目にとまったのが、ウォーターサーバーの月額費だったんです。
以前は水ボトルが届く宅配型ウォーターサーバーを使っていて、毎月12,000円ほどかかっていました。わが家の状況でお水にこの金額は高すぎると思い、即解約することに。
ウォーターサーバー自体は続けたかったんですね。
はい。業務スーパーでペットボトルのお水を買いだめするか、浄水ポットを買うかなど、いろんなパターンを想像しました。
でも、何年かウォーターサーバーを使っていたので、自宅にウォーターサーバーがある生活がめちゃくちゃラクというのはもう知っていたんですよ。冷たいお水と温かいお湯が瞬時に出ることが、どんなに生活が豊かで便利かって。
水道水を使うウォーターサーバーって!?
ハミングウォーターはご存知だったんですか。
ちょうどこの時、水道水を注ぐだけの浄水型ウォーターサーバーのことを友達が話していたのを思い出したんです。検索して見つけたのがハミングウォーターでした。しかも月額3,300円(税込)。ペットボトルのお水を購入する金額と手間を比較して、これはハミングウォーターがいいぞと思い、すぐ申し込みました。
使い始めは、味に敏感な長男が何か反応するかとやや心配もありましたが、まったく問題なし。私たち大人も、味も申し分なく気に入っていて、10,000円近くも手っ取り早い節約になって大満足。水ボトルを購入するのではなく、水道水を使うウォーターサーバーなので、支払い金額が毎月変わらないのもありがたいです。使い続けて約3年経ちましたが何の不満もなく、日々の生活において欠かせない存在になっています。