水道水との付き合い方、教えます。

トリハロメタンについて知っておこう

更新日 : 2021.08.21

執筆者プロフィール

はじめての育児をスタートさせたばかりのライターの「なぎさ」。家のインテリアは夫のこだわりに従って、余計なものは買わないようにいつも注意している。「時短」や「手抜き」という言葉が大好き。赤ちゃん中心の生活にも少し慣れてきたところ。

トリハロメタンとは何?

川などのお水には、植物が枯死し、分解したときにできる腐植質や都市排水などの中にある有機物質が含まれています。水道水をつくる過程で塩素処理を行うと、これらの物質と塩素が反応してできる物質がトリハロメタンです。トリハロメタンは、消毒のために加えられる塩素によって、副産物として生成されることから「消毒副生成物」とも呼ばれています。消毒副生成物には人体にとって有害な物質や発がん性が疑われている物質も含まれるため、水道水質基準で、その基準値が定められています。

総トリハロメタンについて

日本の水道水質基準では、以下の4物質を総称して「総トリハロメタン」と定義しています。
クロロホルム(CHCl3)
ブロモホルム(CHBr3)
ジブロモクロロメタン(CHBr2Cl)
ブロモジクロロメタン(CHBrCl2)

勘違いしやすいのですが、「総トリハロメタン」というと、すべてのトリハロメタンを含むように感じますが、総トリハロメタンという呼称は、法令上の検査項目の名前に過ぎず、実際にはトリハロメタンのうちの上記の4種類のみを指します。
一方、「トリハロメタン」はメタン(CH4)の4つの水素のうち3つがハロゲン(ヨウ素・臭素・塩素・フッ素)に置き換えられた化合物の総称です。
水道水におけるトリハロメタンが今回のテーマですので、以降、総トリハロメタンを「トリハロメタン」と統一して解説していきます。

トリハロメタンの有害性について

先程も述べましたが、日本の水道法では、水道水における安全性を維持するために、以下のような厳しい基準値を定めています。また、水質基準は、生涯にわたり連続して摂取しても健康に影響が生じない水準をもって、基準値が設定されています。

・総トリハロメタン(以下4物質の総称):0.1 mg/L以下
・クロロホルム:0.06 mg/L以下
・ブロモホルム:0.09 mg/L以下
・ジブロモクロロメタン:0.1 mg/L以下
・ブロモジクロロメタン:0.03 mg/L以下

クロロホルムは、以前世界中で麻酔薬として使用されていた物質です。しかし、肝障害や腎障害、不整脈といった副作用が見られたことから、今では使われていません。クロロホルムは世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)により、「グループ2B:発がん性の恐れがある」とされています。マウスではこれらの物質の発がん性を示す証拠が十分あるものの、人体への影響は詳しく分かっていないため、『発がん性の恐れがある』という表現に留まっています。また、ブロモジクロロメタンもクロロホルムと同じく、グループ2Bの指定物質とされています。
日本では、このクロロホルムの有害性などを危険視し、WHOの飲料水水質ガイドラインと比べても厳しい水質基準を定めています。
■日本のクロロホルムにおける水質基準:0.06mg/L以下
■WHOの飲料水水質ガイドライン:0.3mg/L以下

こうやって見てみると、日本の水道水は海外と比べてもその安全性は非常に高いと言えます。水道水に含まれる量はごくわずかですし、摂取したからと言って健康を害することはありません。そのため、日本の水道水はそのまま飲んでも健康上の問題はありませんが、それでもできるだけ不純物の少ないお水で生活したいと思ってしまいます。先ほど、述べたとおりトリハロメタンにはいくつかの有害性が疑われていますし、これを気にされている方は多いかと思います。

トリハロメタンを除去するために…

実際の研究で、5~30分程度の煮沸で、水中から完全にトリハロメタンが除去できることがわかっています。しかし、沸騰直前ですと、トリハロメタンが加熱前の1.0~3.6倍になったという報告もあります。多くの自治体では10分以上の沸騰を推奨しています。長時間沸騰させる必要がありますので、沸騰させている間に、お水の量がかなり減ってしまうのは仕方がないことかもしれません。

また、活性炭を使う方法もあります。活性炭の表面には目では見えない小さいすき間が空いていて、そのすき間に色々なものを取り込む性質があります。残留塩素と同様にトリハロメタンも活性炭に吸着されるため、除去することができるのです。しかし、活性炭の吸着量には限度があります。市販の浄水器等で活性炭吸着装置のついたものをご使用になる場合は、適正な交換時期を守るようにしてください。
そのほかには、瞬間湯沸かしケトルやポットの使用を思いつく方が多いのではないでしょうか?短時間で高温にすることができるのがメリットの商品ですが、先程述べましたとおり、沸騰時間が短いため、トリハロメタンを除去するには不向きのようです。ケトルやポットを使ってのトリハロメタンの除去をしたい場合は、沸騰操作を何度か繰り返す必要があります。

ハミングウォーターならトリハロメタンを除去できます

日本の水道水の水質は他国と比べても、かなり厳しい基準をクリアし、私達の家へ届けられています。前章でも述べたとおり、煮沸によってトリハロメタンを除去できますが、短時間では逆効果になり、時間も手間も必要になります。その点、ハミングウォーターですと、煮沸の手間がかからず、マイクロフィルター(高密度圧縮活性炭)の働きで、総トリハロメタン、クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルムを除去できます。また、4ヶ月に1度、フィルター交換時期に合わせて自動的にフィルターが届くので、交換を忘れることもありません。
水道水のトリハロメタンを気にすることなく、安全でおいしいお水をぜひご利用ください。

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